■最強プレイヤー目指してニトロプラスが参戦!「ドミニオン」日本選手権レポート(2011年9月27日)
「ドミニオン」大好きなニトロプラスの皆さんが、日本選手権になぐりこみ! 仕事そっちのけでハマっている彼らの戦いぶりやいかに? 9月10~11日、第1回となる「ドミニオン」日本選手権が代々木で開催され、日本代表目指してのべ208人が全国から集まった。 「ドミニオン」に大ハマり中の人がたくさんいるニトロプラスからも、計7名が日本選手権に本気モードで参戦。その模様をレポートしていこう。 ※記事内ではドミニオンのゲーム内容に基づく記述が多くなっています。ドミニオンのルールについては、こちらをご参照ください。
○ドミニオン日本選手権の流れ 1日目・予選 ・4人対戦で、1位のプレイヤーは6ポイント、以下2位は3ポイント、3位は1ポイント、4位は0ポイントを得る。 ・2回戦目以降は、獲得しているポイントの近い人どうしの組み合わせになる。 ・1回戦ごとにサプライはあらかじめ決まっており、すべての卓で同じものを使用する。 ・午前の部/午後の部でそれぞれ4回戦ずつが行なわれる。 ・4回戦を終え、合計ポイントの多いほうから16人が予選通過。ポイントが同じ場合は、獲得勝利点が多いほうが上位になる。 2日目・本戦 ・予選を通過した32人で5回戦を行なう。ポイントの計算方法は予選同様で、上位4人が決勝に進出。 ・4人での決勝戦を4回行なって、合計得点を競う。 ・優勝者は秋にドイツで開かれる「ドミニオン」の世界選手権に招待され、トラベルマネーとして10万円を獲得する。 開会式 ○はたしてどうなる? 緊張感みなぎる午前の部 99人が参加した午前の部には、グラフィッカーの“なまにくATK”さん、広報の“さとゆう”さん、スクリプターの“覇”さんが出場した。 中でも1回戦目を1位(1点差での勝利!)で滑り出したさとゆうさんが絶好調。 2回戦目も祝祭書庫コンボを決めて好調に飛ばすが、庭園プレイの人のデッキがギリギリ40枚に到達したため逆転されて惜しくも2位となる。 3回戦目はシンプルにお金を買い進め、またも1点差で1位。 4回戦目はつわものぞろいの1番卓にマッチングされ、ほかの3人に魔女を撃たれまくる中、ひたすら改築を続ける。しかも、序盤戦で虎の子の金貨を属州に改築! その後も、呪いを改築で消すよりも、銀貨を改築して公領にするほうを優先し、すごいスピードで勝利点を買い続ける。「呪いはいずれ屋敷になるだろうから置いておいて、ほかの人よりも先に公領を買いきる」というプランだ。 こういう手札のときは呪いではなく銀貨を改築するのが流儀。 結果的に、狙い通り早い段階での三山切れ(属州がなくなって終わるのではなく、サプライが3種類尽きてゲームが終わること)となり、さとゆうさんは2位に。前のめりなプレイが功を奏し、予選をみごと6位で突破した! ○予選終了後のコメント 名前(4回戦それぞれの順位/最終成績) さとゆうさん(1-2-1-2/6位) 「参加者がみんな強いですね。常に最適解を出してくるから、普段自分がやっているのよりずっと(勝利点を買ってゲームを終わりに向かわせるスピードが)速いというのを1回戦目で感じて、人よりさらに一手早く動くのを心がけました。みんながまだ得点買うのは早いかなって思ってるタイミングで屋敷を買ったりしたのが、最後に1点差での勝ちにつながったりもしました」と、スピードを重視して勝利を呼び込んだ。 なまにくATKさん(1-3-2-4/52位) 「ニトロプラス内で1、2を争う猛者」という前評判のとおり、1回戦目でさっそく1位を獲得。だが2回戦目「最初に強い人ばかりのゾーンに飛び込んでしまって、あとは落ちるばっかりでした。2位くらいからスタートできていれば……」と残念そう。 なまにくさんの場は、書庫からの……11金! 覇さん(4-3-3-1/63位) 1回戦目、5-2の初手で書庫を買って始めたのに、次に手なりで研究所を買ってしまったことなど「ミスが多かった、まだまだ未熟です」とのことで、苦戦していた。しかし最終戦では1位で巻き返し。本戦進出が望めない下位卓なため「楽しんでやりましょう」という雰囲気だったにもかかわらず、魔女を撃ちまくる「ガチプレイ」でニトロプラスの本気を見せたとか見せないとか……。 予選の風景 明日が8歳の誕生日だという小学2年生も参加。しかも結構強かった! ○さとゆうさんに続け! 午後の部 109人が参加した午後の部には、広報の“ニトロくん”、グラフィッカーの“大熊猫介”さん、シナリオライターの“下倉バイオ”さん、スクリプターの“あっきゅん”さんが出場した。 さとゆうさんによれば「この4人の中で一番強い」のが下倉さん。1回戦で順当に1位を獲得したのち、着実なプレイで2位、1位と続けて4回戦目に進む。 役人が猛威をふるってスローペースになったゲームは三山切れで終わり、2位となった下倉さんは総合8位で本戦進出を果たす! ニトロくんは3位からスタートしたが、2回戦目は1位に。 3回戦目、ニトロくんのテーブルは泥棒を警戒してみんなお金が少ないため公領だけが尽きるが、ニトロくんはそんなお金不足の中でも属州に届く強い引きが何度かあり、1位となる。 これにより、1位を取れれば抜けられるという運命の4回戦目を迎える。ラストターンにニトロくんさんが玉座の間でコピーした改築で呪いを2枚とも屋敷に変えて三山切れで終わらせ、得点を計算してみると……1位。 4回戦中3回が1位というすばらしい成績で、予選を6位で突破! 大熊さんとあっきゅんさんは残念ながら予選落ちとなってしまったが、それでも参加者7人のうち3人が本戦に進出しているというのは、相当な好成績と言っていいだろう。 下倉さん「会社でみんなに白い目で見られながら、ドミニオンをやってたかいがありました!」 皆さんは午前と午後の部の間にある昼休みにも、「ニトロプラスカードマスターズ」での調整に余念がない ……というか、実は遊んでるだけという説も。 各試合の前にサプライを書いた紙が配られ、みんなで準備をする。 この紙を携帯で撮影しておいて、会社に戻って反省会をするのだそう。 ○予選終了後のコメント 下倉バイオさん(1-2-1-2(同着)/8位) 「まさか決勝に残れるとは思っていなかった」とのことだが、「後半はちょっと守りに入りました(笑)」という手堅いプレイングで着実に得点を積み重ねていた。本戦への意気込みは「まずは一勝!」。 ニトロくん(3-1-1(同着)-1/6位) 落ち着いたプレイングに加え、たびたび右手が光って唸るような強い引きを見せていたが、「今日は運の神様がいただけだと思います。明日も神様を引き連れて来られたらいいんですけどね」とのこと。 あっきゅんさん(3-3-1(同着)-3/75位) ツイていない場面が多かったあっきゅんさん。「いつも引きが悪いたちなんで、こんなもんですね。ドミニオン神に愛されてないんです(笑) 玉座の間で魔女をコピーして2金しか出ないとか、魔女で2ドローしたらまさかの魔女を2枚引いたとかもありました」 大熊さん(2-1-3(同着)-3/47位) 圧縮が好きとのことで、1、2回戦目は得意な場だったため2位、1位と順調に進んだが、3回戦から上位卓の洗礼を受け苦しんだ。 「早い場はいいんですけど、魔女とかでダラダラし始めると先が読めなくなってしまって難しいですね。もっと練習します」と語っていた。 ○本戦は修羅の道 いよいよ2日目、30人による本戦5回戦が始まる。 1日目は基本セットのカードしか使わなかったが、2日目は世界選手権のフォーマットと同様に、さまざまな拡張セットのカードが使われるため、難易度も上がってくるが、本戦に出場した3人の結果はどうだっただろうか? 呪いTシャツを着たプレイヤーが本戦に! 怪しいポーズで呪いをふりまきます。 ドミニオン日本選手権の会場では、各種ボードゲームの日本選手権も併催されていた。こちらは農場育成ゲーム「アグリコラ」。 さとゆうさん 試合前に「アタックカードに直撃されやすい体質なので、(対応しにくいアタックが多い)拡張セットが入ってくると厳しい」と言っていたさとゆうさんは、昨日同様、お金メインのスピード勝負を徹底。 1回戦目は淡々と公領を買って1位、2回戦も見事1位で、3回戦目にはトップ卓の仲間入り。ここでも徹底して鍛冶屋とお金プレイで頑張るが、泥棒にどんどんお金を奪われてしまい3位に。それでもまだ総合順位は3位で、4回戦目も強豪しかいない1番卓へ。拡張セット「繁栄」特有の高額コインと勝利点に手が届かず4位に沈み、5回戦目では貴族を大量買いして細かく稼ぐも追いつかなかった。 戦い終えて「最初トントンと1位を2回取っちゃったせいで、上位卓でボッコボコにされました(笑)ほんとみんな強すぎる。キラーマシーンですわー。3戦目からは運もガタ落ちでしたし、しょうがないですね」と悔しげな表情だった。 (1-1-3-4-4/15位) 下倉バイオさん 1回戦目は、改良から偵察員+大広間と共謀者でつなぐデッキをじっくりと構築し、2位でスタート。 下倉さんの偵察員デッキがぐるぐる回っています。 民兵に手こずらされた2回戦ののち、3回戦では3人で泥棒を撃ちあう中なぜか下倉さんの金貨がなかなか奪われず、1点差で1位になる。決勝が狙える10位という位置につけての4回戦と5回戦では、さとゆうさん同様に高いお金が少なくて苦戦した。 「やっぱり皆さん強かったですね。踏んでる場数が違います」と残念がりつつも、「いつもは初心者も交えてのんびり楽しくやってるんですけど、たまにこういうピリピリした雰囲気でやるとまた違った面白さがあって、とても楽しめました。今回ニトロプラスとしてはそこそこの成績を残せたかと思うので、次はさらに上を目指して頑張りたいと思います」と笑顔で語ってくれた。 (2-4-1-4-3/22位) ニトロくん 受付時間に遅刻して、すわ「最後の予選落ち」か!?と関係者一同を心配させるもギリギリ間に合って、拷問人を連打されて常に手札が1か3枚で満足にデッキを構築できなかった1回戦と、錬金術でゴーレムを使うがお金がうまく出なかった3回戦を除けば安定した戦いぶりを見せた。 「普段やらない人とプレイするのは面白いですね。身内でやってるとけっこう性格とかであいつは何が好きとか、そういうのがないので新鮮でした。すごく楽しかったです」という感想をいただいた。 (4-2-4-2-2/23位) 本戦の3回戦目からは、プレイ時間が長くなりやすい拡張セット「錬金術」や「繁栄」が入ってきたが、「会社で昼休みにプレイしているので、時間がかかりそうなのは普段あまりやらない」ため、それらの複雑なサプライはいつもと調子が違って難しかったとのことだ。 それでも皆さんは「次回に向けてまた練習してきます!」と笑顔で会場を去った。 ○日本最強プレイヤーは……? さて、さとゆうさん言うところの「キラーマシーン」である、決勝に勝ち残った4名はこちらの方たち。 ベスト4のメンバー。左からタケウチさん、オオタケさん、retletさん、re_neさん 決勝は4回戦行なって総合ポイントで決着をつけるのだが、なんとre_neさんが3回戦連続で1位を獲得し、4回戦目の前に優勝を確定させてしまう圧勝ぶりだった。 その後、「re_neさんに挑む」べく4回戦目も行なわれたが、やはり1位はre_neさんで、驚きの完全勝利となった。 本人いわく「自分としては、retletさんのほうが強いと思っています。今回は運に恵まれました」とのことだが、この4連勝を見せつけられてしまったからには世界選手権での活躍も期待したいところだ。
◆「ドミニオン」プレイヤー向けコラム◆ 大会の全サプライをご紹介 日本選手権の予選・本戦で使用された全サプライはこちら。いろいろな勝ちパターンのデッキが作れるような組み合わせになっているので、再現して試してみると面白いだろう。 サプライ調整チームとしては「決勝の1回戦目は、わかっている人が偵察員をやれば拷問人をねじ伏せられる自信作」だとか。 決勝の4回戦は全カードの中からランダムにサプライが選ばれ、次のようになった。 1回戦目 灯台・鉱山の村・民兵・宝の地図・泥棒・策士・鉱山・冒険者・鍛造・宮廷 【ポイント】初手5-2がスピードで大きく上回るサプライの組み合わせ。鍛造でデッキを圧縮してから毎ターン策士を置き、宮廷で民兵を大量コピーしてコインを増やすデッキが完成系。 2回戦目 抑留・中庭・見張り・望楼・仮面舞踏会・市場・宝物庫・バザー・銀行・大市場 【ポイント】全員が仮面舞踏会でデッキを育てるスローな展開となった。市場の+1購入が早めにあると便利。 3回戦目 秘密の部屋・倉庫・貧民街・祝宴・公使・海の妖婆・海賊船・護符・前哨地・大衆 【ポイント】海の妖婆の呪いが蔓延し、ごく低い得点での争いになったが、手番と海賊船のめくれ運が勝敗を分けた。 4回戦目 礼拝堂・真珠採り・銅細工師・男爵・共謀者・改良・投機・へそくり・ならず者・行商人 【ポイント】礼拝堂に対してならず者がうなりをあげるサプライ。最終的に行商人と共謀者へ持って行けるかがカギ。 ○ニトロプラス+ドミニオン=? ニトロプラスの皆さんは、ドミニオンを「年400戦は確実にやっている」そうで、毎日昼休みにご飯を食べながら1回か2回遊び、夜にも1、2回というのが基本の日課だという。 もともと、「ゲームシステムの参考としていろいろなアナログゲームをやってみよう」ということで集めた中の1つに「ドミニオン」があったのだが、やり始めると「これは面白い、やばい!」と一気にブームが訪れた。 「ドミニオンにみんなちょっと飽きてくるとほかのボードゲームもやるんですけど、やっぱりドミニオンやろうと言ってまた戻ってくる」とのこと。 そんな「ドミニオン」好きの皆さんが総力を結集し、ホビージャパンとタッグを組んで 作ったのがただいま鋭意制作中の「ニトロプラスカードマスターズ」だ。 「ドミニオン」のカード内容とゲームシステムが、ニトロプラスのゲームのさまざまなキャラクターとコラボしたもので、ニトロプラス内でキャラクターのイメージに合うサプライをこだわりぬいて選んでおり、オールスターの豪華書き下ろしイラスト満載となっている。 今冬発売予定で、通常版のほかプロモカードなどさまざまなオマケがついた豪華特装版も同時発売予定だ。 ニトロくん「僕らの熱い想いがこもってますので、少しでも感じとってもらえれば嬉しいです」 下倉バイオさん「がっかりさせるような出来にはなってないと思いますので、ぜひよろしくお願いします」 このサイトではこれからも順次情報を発表していくので、どうぞお楽しみに! 会場で「ニトロプラスカードマスターズ」のプロモカードを配布。もともとのドミニオンでは思わず絶句してしまうイラストだった「ハーレム」が、シュタインズ・ゲート版になって本当の「ハーレム」になった! |
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「ニトロプラス カードマスターズ」は株式会社ホビージャパンが企画・製造・販売する商品です。 商品に関するお問い合わせはホビージャパンまで。 |